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共同生活『蜜』
by 久志
新生活
17/12/15 16:47
喫茶店で話をした日からお互いにLINEのやり取りは一切無くなりました。自然消滅とでもいうのか…でも僕はカナコさんのことは一日たりとも忘れていませんし好きという気持ちも変わっていませんでした。でもなんだか気まずい気持ちもあり僕からLINEを送るのが出来ませんでした。



その日から1年後のことです。



相変わらず僕は出会い系サイトに夢中で出会えないサイトでやり取りをしていました。童貞を卒業したとはいえ全く卒業した感じが無くまだ童貞なんじゃないかって思えるほどでした。まぁ一度しかエッチしてないし2分ぐらいで射精してしまいましたので童貞といえば童貞かもしれません。



僕はこの1年でアルバイト生活から抜け出しある会社に就職をしました。中小企業での仕事ですが働き始めて初の一人暮らしもスタートしました。一人暮らしと言っても社宅なので一人暮らし感は感じませんが…。



社宅は一般的なマンションなのですが浴室がある部屋と無い部屋があり僕の部屋は浴室が無い部屋で共同の大浴場を利用していました。浴室がある部屋には夫婦で暮らすという条件があったので僕は…。浴室が無いのは不便でしたがそんなことを考えても仕方がありませんし僕なんかが就職出来ただけでも…。



ただ、この社宅は壁が薄いんです。話声はもちろん寝息も聞こえるぐらいですから…。それでも自由に楽しんで生活はしていました。唯一の楽しみは隣りの夫婦の営みを聞けることでした。壁が薄いと知りながらも隣りの夫婦は激しいセックスを毎晩のようにしています。僕に聞こえても関係なしとでも思っているのでしょう…。



ある日、仕事終わりに例の場所に行きたくなりました。ずっと行きたかったのですがなかなか時間が無く行けなかったので…。

例の場所とはカナコさんとの待ち合わせ場所になった駅前のコンビニです。カナコさんがここに居たって感じたかったしこの場所からラブホに向かった僕にとっては神聖な場所なんです…。



コンビニに着くなり誰かを待つ訳ではなかったのですが何だか待ってみたい気持ちになりました。何分間か待ってみましたが誰も僕に興味無しで素通りして行きます…当たり前ですが…。僕は時間の無駄だとやっと気づいて駅のホームに向かうと遠くからニッカボッカの作業服をきた人達がこちらに向かってきました。



僕はあの中にカナコさんがいるかもしれないと思いその人達をずっと見ていました…が男性しかおらずカナコさんがいなかった。

カナコさんってもしかしたらこの辺で仕事してるのかも知れないと思った僕は男性達が来た方向に向かってみました。



でも、ニッカボッカの作業服を着た人が見当たらないし方向音痴の僕がむやみやたらに歩いてたら迷うと思い途中で止めて再度駅のホームに向かいました。





 






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